News / Nunn Road / 2018 / January 2018

あけましておめでとうございます。

 長いお休みを終えて、新しい年を迎え、子供達は元気な笑顔で帰ってきてくれました。皆様、よいお年を迎えられたことでしょう。

 ナニアは、昨年末のスタッフ忘年会で、Nania1、Nania2の行事などのスライドショーをしました。子供達も先生達も笑顔一杯で、いい一年であったこと、みんなで確かめ合いました。

 そして、2018年、まさか日本人クラスの二人のアシスタントの先生なしでスタートするとは思いもよりませんでしたが、みんなで助け合って、笑顔でスタートできましたこと、感謝の気持ちで一杯です。ニコル先生もノラ先生も日本人クラスの子供達の成長を喜び、幸せそうに、忙しそうに保育にあたってくれています。サリー先生は、まだ出勤はできませんが、どんどん良くなってきています。本当に良かったです。

 そして、子供達のことをずっと考えてくれています。ゆずかちゃんも、もうすぐペナンに帰って来ることができます。先日はゆずかちゃんのお父様が訪ねてきて下さって、みんなで、「大好き―」「早く帰ってきてねー」と携帯でお話ししました。毎日、みんなでお祈りしながら、本当に心と心はつながっていると実感しています。

 私がいつも大切にしていた言葉は「諸行無常」です。一時間前と今では全く違うし、5分後も今とは同じでない。だから今を大切にしたいとずっと思ってきました。でも最近それと対照的なもの、変わらないものをもっと大切にしたいと思うようになりました。それは、「深い部分の自分」です。外側は、私のように年齢を重ねるに連れて、白髪が増えたり、しわが増えたりと変わっていきます。でも、内的な自分は、ずっと変わらないで、いや、もっともっと前向きに若くいられるのではないか、ということです。それさえあれば、何が起こっても乗り越えらえれると信じられるようになりました。

 精神界から生まれてきた私たち人間は、みんな必ず精神界に帰っていきます。その間、地上で生きるのですが、生きるということはイベントだらけです。喜びもたくさんあるけど悲しい事、辛いこともたくさんあります。それが生きるということだからです。すべてがスムーズにいくことなんてあり得ません。そんな中、先のことを心配するより、何があっても大丈夫、それを乗り越えてやる、それを学びにして、心の糧にして、もっと前に進むんだと、信じることが大切だと思います。そう信じられたら、本当に前に進むことができるんです。それが、それぞれに与えられた自らの人生を全うすることでは、と思います。知り合いのアンクル・ポーは、身寄りもなく、全盲でした。でも自活したいと、あめ売りをして生活していました。そんな彼、糖尿病になって片足を切断しました。それでも、松葉杖をついて、亡くなるまであめ売りを続けました。彼の小さな屋台は、私の通勤路の側にあって、「頑張れ!!」とみんなを励ましているようです。人生を全うした尊敬する人の一人です。

 今年はナニアを始めて22年目になります。3歳~6歳児の、周りに全てを委ねて、周りの世界を信じて一生懸命生きている純粋な子供達と一緒に過ごしながら、彼らからたくさんのことを学びました。若いお母様方、お父様方にお会いできたことも、とても幸せなことです。お別れした後も、たくさんの人とつながり、自分の生きる力になっています。

 今年もみんなで助け合って学び合い、笑顔一杯の一年でありますように。たくさんの子供達が前向きに笑顔で過ごせる世界になりますように。

 本年もどうぞよろしくお願い致します。

チャイニーズニューイヤーの会ご案内

 中国系マレーシア人の人たちにとって、中国正月は最も大切な行事です。大みそかの夜は、Reunion Dinner(リユーニオンディナー)といって、家族みんなで食事をします。(steam boatスティームボートをする家が多いです。)夜もふけ、真夜中になると天から降りてくる神々を迎える準備をします。家の門をあけ、すさまじい音の爆竹が打ち鳴らされます。そして、お正月は、親戚回りをし、赤い袋に入ったお年玉(アンパオ)を子供たち、独身者にあげ、みんなで今年一年の幸せを願います。私の主人も親戚が多く、毎年、一日半かけて全部まわっているんです。

 ナニアの子供たちもこの会が大好きで、歌や踊り、たいこの練習と、一生懸命頑張っています。みんなで楽しくチャイニーズニューイヤーの会をお祝いして、今年一年の幸せを一緒に願いたいと思います。

プログラム

2018年2月8日(木)

*全員9時に登園できるよう、朝のVanは時間厳守でお願いします。

9:00 – 9:15  (自由遊び)おやつの準備、水飲み、トイレ

9:15 – 9:45   Japaneseクラスの発表(あいさつ、詩、歌、踊り、たいこ)

* Japaneseクラスの発表が終わりましたら、すぐEnglishクラスと交代します。すみませんがその間、駐車場でお待ちください。

9:50 – 10:20   Englishクラスの発表(あいさつ、詩、歌、踊り、たいこ)

10:20 – 10:45  おやつ、おやつの片づけ

*おやつの後、それぞれ赤いいすを持って中に入って下さい。

10:45 – 11:15  スタッフによる歌、ライオンダンス、人形劇

11:15  さようならの歌

11:20  アンパオをもらって降園

リボンコエ(中国正月のお菓子)作りは、2月6日(火)に予定しています。大きい子がハサミで切れ目を入れ、みんなでそれを引っ繰り返します。そして、キッチンスタッフが油で揚げます。数日前に折り紙で練習します。当日、御賞味下さい。

昔書いたタイプーサンのページを同封します。宗教的な行事は、あの頃も今も全く変わりません。子供達は、この行事のため、通行止めになる直前の道をVanで走ります。通りは正にインド人通り。神様を祭り、ココナッツを並べ、お香をたき、音楽を鳴らしと、そういう雰囲気を短時間ですけど子供達に体験してもらいたいと思い企画しました。

私がこのページを書いた時は、ペナン日本人学校での3年間の任期を終え、3月の帰国を間近に控えている時でした。初めての海外、マレーシアでの仕事、生活はあまりにも衝撃的だったので、別れがとても辛かったのです。皆様方が帰国される時のお気持ちがよくわかります。共に働き、学んだ学校の先生達、子供達とずっとつながっていたい、マレーシアとずっとつながっていたい、そんな思いの中、マレーシアの人々の宗教心の奥深さに感激したので、そのことを必死で書き、そうしたらずっとつながっていられると言い聞かせていたんです。あの頃出会った子供達の一人一人の顔が鮮明に思い浮かびます。みんなもう40前後。皆さんのように素敵なお父さんお母さんなのですね。

私は、今マレーシアに住んでいます。実はこのページを書き終えた一週間後にペナン生まれのダンナに出会ったからです・・・。

 今年、帰国された方から、たくさんの年賀状をいただきました。「会いたい」「大好き」という文字を読みながら感激しました。お返事が思うように書けない自分を情けないと思いながら、心の中でたくさん会話をしています。

一つご紹介

だいご君は、初めてのマラソン大会で6位に入賞し、賞状をもらった閉会式で空を見上げて、私の事を考えてくれたそうです。(涙が出てきました。)

 別れる時、子供達と「心と心はつながっているね」「お星さまとお日様ともつながっている」と話したことを思い出し、日本中にいるたくさんの子供達とつながっていると信じています。もう一つ約束したことがあるんです。「20歳になったら帰ってきてね」「帰って来るよ」、何人の子が帰ってきてくれるのでしょう。☺

豆まきの日は、それぞれが作ったお面と箱を持ち帰ります。今回は、大豆は入れないで箱だけにします。よく考えたら、豆まきする所がコンドでは難しいですものね。箱の中に少し草が入っていたら、それは、豆まきした後、豆拾いをしたからです。例年よく拾っています。土、草の上に落ちた豆は「宝物」のように見えるのでしょう。今年の鬼さん達は、それぞれ独特で、すごい鬼さんの顔です。豆は畑に蒔いて今年も枝豆を育てようと思っています。

「鬼は外~~ 福は内~~」

「Sickness Sadness Outside! Happiness Inside!」 

年長さん達は、CNYの「フォンヤンファオグー」の踊りを一生懸命やっています。少し難しいのですけど、みんな仲良く頑張っていますよ。

 実はびっくりしたことがあるんです。毎回静かに見ていた年中さん達が、やりたいと言ったのでやらせてあげたら、結構できたんです。彼らの模倣力はすごいです。

西川ゆきのちゃんからお手紙が届きました。

じゅんこせんせいとナニアのみんなへ

あけましておめでとうございます。

だいすき。

ねんちょうさん、一年生になったらがんばってください。

じゅんこせんせい、ナニアのねんちょうさんにわたしからのプレゼントをわたしてください。ちがうものもありますが、たくまくんいがいにすきなものを一つずつわたしてください。

~ 略(折り紙プレゼントの説明をたくさんしてくれました)~

まらないときは、じゃんけんできめてください。

5日は、わたしのたんじょうびだったので、こころのなかでいま、おいわいしてください。ナニアはわたしのたからものです。

タクマとソウマをよろしくおねがいします。

ゆきのより

 このお手紙を読みながら、いろいろな思い出が次から次へとあふれ出て、心と心がつながって、たくさんの子供達の笑顔が思い出されました。お金で買えない「たからもの」をありがとう。

日本の伝統行事の豆まきの「鬼」とチャイニーズニューイヤーのお話に出てくる「ニエン」のあり方が、暖かい春を待つ、病気や不幸を追い払い、幸せを迎えるという意味でよく似ています。まいた大豆から芽が出、新しい命のお祝いであるイースターに続くように、子供達は一年のリズムを身をもって体験することができます。


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